◼︎はじめに
みなさんは、イベントや余興、学校の行事などでダンスを披露することになった時、どんな曲を選んだら良いのか悩んだ経験はありませんか?今回は、ヒップホップダンスの曲を選ぶ時のポイントや注意点について、お伝えしていきます。
◼︎日本のヒップホップダンスシーンの特徴
(1)海外のヒップホップとは異なるリリックやビートの特徴
ヒップホップミュージックというと、洋楽ヒップホップが有名ですが、近年は邦楽ヒップホップも人気を集めています。邦楽ヒップホップは、日本語の言葉遊びやユニークな韻踏みを活かしたリリックが特徴的で、ジャズやソウル、ロックなど、他のジャンルの要素を取り入れた多様性のあるビートも魅力です。
(2)独自に進化してきたダンススタイルやカルチャー背景
ヒップホップダンスの発祥はアメリカで、日本では、80年代から流行が始まったとされます。1983年公開の映画『フラッシュダンス』の影響が大きいとされており、作中で子どもたちによる路上ダンスの場面から、ブレイクダンスが注目を受けるようになりました。その後「ダンス甲子園」をはじめ、さまざまなテレビ企画が人気になるなど、ヒップホップダンスは、国内でもメディアに定着します。テレビをはじめとしたメディアの力によって、全国にヒップホップダンスの機運が伝わっていったのです。「HIPHOP」のスタイルは、海外では、オールド・スクールとニュー・スクールの2つに分類されますが、日本では、この間に存在するスタイルを「ミドル・スクール」と呼び、3つに分類しています。この時代は、日本にストリートダンスが浸透し始めた時代で、非常に重要な歴史が詰まっているため、日本独自の歴史として残すようにしたのです。
(3)ダンサーやチームの間で支持されている理由
ヒップホップダンスが支持されている理由は、その表現力や自由度にあります。ヒップホップダンスは音楽に合わせて自由自在に踊ることができるため、ダンサー自身の感情や思いを自由に表現することができます。自分自身のアイデンティティを確立し、自己表現を深めることができるのです。
また、ヒップホップダンスは、多様性を尊重する文化であるため、人種や性別、国籍を超えた交流が可能になります。ヒップホップという文化を通じて多くの友人を作り、互いに支え合うことができるのも魅力の1つです。
◼︎ヒップホップダンス曲を選ぶときのポイント
(1)テンポ・リズム
・ダンスパフォーマンスで取り入れやすいビート感ドラムや効果音がはっきりしている曲はリズムが取りやすいので、踊りやすいことが多いです。ダンス初心者の場合は、メロディー(歌)重視で選んでしまうと、歌に気を取られてリズムがズレやすくなるといったデメリットがあるため、「ドンドン」「パンパン」といった、目立つビート(音)があるかどうかで判断してみるのもおすすめです。
・スキルレベルや振り付けの難易度に合わせた選曲
ダンスミュージックやパーティーチューンなどの、テンポが速い曲は盛り上がりますが、ダンスに慣れていない場合は、曲に体がついていかないことが多いです。スキルレベルや振り付けの難易度に合わせた選曲をしましょう。ダンス初心者の場合は、BPM90〜100のテンポが良いと言われています。BPMは「曲名+BPM」などで検索すると調べられるので、参考にしてみましょう。
(2)リリックや楽曲のメッセージ
・チームやイベントのテーマに合うか楽曲を選ぶときは、チームやイベントの雰囲気に合っているどうかを意識することが大切です。リリックや楽曲のメッセージが、ダンスを披露する場面に適した内容かどうかをチェックしてみましょう。
・観客へのアピールや盛り上がりにつながるか
選曲をする上で、観客へのアピールや盛り上がりにつながるかを考えることも、とても大切です。「みんなが踊っている曲は選びたくない」という人もいるかもしれませんが、観客側にとっては知っている曲のほうが盛り上がりやすく、楽しみやすいため、話題の曲や懐メロなどの王道・定番の曲などを選ぶのもおすすめです。
(3)著作権や使用ルールの確認
・大会やイベントで流す場合、楽曲使用に関するルールを事前にチェック大会やイベントによって、公序良俗に反する要素(暴力、わいせつ、差別用語など)を含む歌詞が入っている楽曲の使用は不可とするなどといった、ルールがあります。楽曲使用に関するルールを事前にしっかりと確認しておきましょう。
・配信や動画投稿をするときの楽曲権利問題にも注意
楽曲によっては、ダンスに使用することを許可していない楽曲や、振り付けには別途費用がかかる楽曲もあります。ダンスの創作段階で音楽著作権に関することも確認しておきましょう。
◼︎踊るならこれ!日本のヒップホップダンスおすすめ曲10選
ここからは、日本のヒップホップダンスシーンにおすすめの曲をご紹介していきます。1.Power / Little Mix
強いビートとキャッチーなリフレインが特徴
ビートが明確で、初心者にもおすすめ!
2.Lip Gloss / LIL MAMA
現代的なミックスが特徴
ハンドクラップで場も盛り上がること間違いなし!
3.WAVEBODY feat LEX & Oz world / JP THE WAVY
現代的で、独特なサウンドが特徴
TikTokでも流行中!
4.Tap In / Saweetie
繰り返しが多く、耳に残る1曲
挑発的な歌詞も多く、バトルにぴったり!
5.NEW DAY feat. kZm & Jin Dogg (Prod. AWSM.) / PETZ
歌詞に強いメッセージ性があり、イベントにぴったり!
6.Yessir (feat. Eric.B.Jr.) / ¥ellow Bucks
中毒性のあるサウンドが特徴的
「踊ってみた」などのダンス動画でも話題になった1曲
7.MORECHAU feat. edhiii boi, Janet真夢叶(ぺろぺろきゃんでー), JIMMY(PSYCHIC FEVER) Prod. by GRAY / s**t kingz, edhiii boi, Janet真夢叶,ぺろぺろきゃんでー, JIMMY
s**t kingzによる新たな挑戦が詰まったダンスナンバー
耳に残るリリックとリズムは、観客が盛り上がること間違いなし!
8.Bling-Bang-Bang-Born / Creepy Nuts
独自のラップスタイルとテンポ感が特徴的
誰もが知っている1曲で、盛り上がること間違いなし!
9.Work from Home / Fifth Harmony
BPMがミドルで振り付けしやすく、初心者にもおすすめの1曲
10.Yeah! / Usher
キャッチーなビートとリズムが特徴
ヒップホップダンスの世界に革命を起こした1曲
曲を最大限に活かす振り付けや構成のポイント
(1)曲の構成に合わせた振りの変化
Aメロ、Bメロ、サビのビートに合わせて強弱をつけるなど、曲の構成に合わせて振り付けに変化をつけると、面白い作品になります。
(2)ブレイク部分をインパクトに活用
曲の展開に合わせてソロを創ったり、フォーメーションに変化をつけたりするなど、魅せる場面をつくることもポイントです。
(3)イベントやSNS投稿時の見せ方
サムネイルやタイトルに曲名を入れるなど、選曲のセンスも存分にアピールしてみましょう。